学力向上のための情報機器活用

〜算数科で情報機器をどのように有効活用していけばよいか〜

 近藤 正毅

 

1 はじめに

  算数科においても,情報教育が生かされなければならないと考える。課題解決に向け情報を収集・判断・表現・処理していかなければならないからである。学習指導で子どもたちの理解を容易にしたり情報(学習用具の操作方法・子どもの思考)を共有したりする手段として,情報機器(実物投影機・プロジェクター)を有効活用できないものかと考えた。

 

2 実践の内容            (4年生 男子12名 女子14名 計26名)(1) 情報機器として,実物投影機・プロジェクターを使った。その主な理由として,

・実物投影機は,子どもたちの操作活動をリアルタイムにプロジェクターを通してスクリーンや黒板に映すことができる。

・プロジェクターは,テレビでは見られない分度器の目盛り等を,画面に拡大してスクリーンや黒板に映すことができる。という2点からである。

(2)  算数科4年生「角」「三角形」「面積」の図形を扱う単元で検証を行った。

図形の単元では,分度器・三角定規・コンパス等の学習用具を必要とする。まず,学習用具の操作方法について,学級全体で共有化を図っていった。

・「どうやって,角度を求めたか。」「どうやって,二等辺三角形を書いたか。」「どうやって,面積を求めたか。」等,みんなの前で操作活動を実演しながら発表することにより,子どもたちは友だちのいろいろな操作方法や思考に触れることができた。その方法をみんなで共有し,実際に追試していった。

 

3 成果と課題

成果

(1) 操作方法の共有化(友だちは,学習道具をどのように扱っているか。)ができた。

単元「角」では角度の測り方,単元「三角形」では二等辺三角形・正三角形を分度器やコンパスで書く操作方法を共有化できた。友だちの操作方法を見て真似することができた。

(2) 思考の共有化(友だちは,どのような考え方をしているか分かる。)ができた。

   単元「面積」では,子どもがどのような考え方で面積を求めていったかスクリーンを通して発表することにより,みんなで思考過程を見たり聞いたりすることができた。

これら子どもの操作方法・思考を視覚化し共有化することによって,分からないことが分かるようになったり次の思考のステップとなったりしたことが有効であった。

課題

 実物投影機は,操作方法・思考を視覚化して残せないところに不便さを感じた。子どもの記憶には残るが,いざもう一度子どもから出された操作方法・思考をやってみようと試みても視覚化されない為に,追試ができないという欠点がある。ワークシートを拡大して書かせたり,教師があらかじめ予想される操作方法・思考を紙に書いておいて提示したりしなければならなかった。